コンテス ド グサック セレクション ブリュット 750ml
このワインはセットものについていた見知らぬシャンパン。見知らぬものとはいえ、シャンパンはシャンパンなのでそれっぽい味や風味であって欲しいと思う。さあ、試してみよう。
まず抜栓。意外に白っぽい色をしていて、泡の出方が半端ない。ものすごい泡が、もうもうとこみあげてきて液面がビールのように真っ白のままだ。香りは、白パンやメレンゲを思わせるちょっと甘くて麦っぽい香りに、青りんご系のすがすがしさといった比較的オーソドックスなもの。
口に運んでみると、これは結構苦いシャンパンだぞ?! 少し粉っぽい苦さが初手から前面に出ていてなんだかきつい。それとも、文旦の皮の部分みたいなニュアンスを伴っていると言えばいいんだろうか。文旦の実だけ食べてるのでなく、皮というか袋というかを一緒に口のなかに入れているイメージ。苦みもあるし、緊張感や重たさもそれなりで、シャンパン的なワインではあるけど、味のエッセンスそれぞれがバラバラの状態でスタートした感じだ。
飲み進めると、皮っぽさが薄らいで、より文旦らしい雰囲気になってきた。大手メゾンのより値段の高い品に比べると依然として粗さがあるけれども、らしさはちゃんとある。ところで、このクラスの無名シャンパーニュを例えばグラハム・ベックのようなシャンパンを意識した新世界互換品と勝負させたらどうなるんだろう。なにかの機会に、一度はやってみたいところだ。