北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2486】Domaine Moissenet-Bonnard Auxey Duresses 1er Cru Les Duresses 2020

 
[2020] オークセイ デュレス プルミエ クリュ レ デュレス ルージュ モワスネ ボナール モワッスネ
 
このワインは、よく知らないメーカーのオークセイ・デュレス一級、レ・デュレス。オークセイ・デュレスは本来、ある程度待って飲んだほうがいいワインのはずで今あけるのは割ととんでもない気がしなくもない。ただ、このクラスのワインを長くキープしておく甲斐性もないので、いっそ、さっさと開けてしまえと思って抜栓した。2020年なら、どのみち濃いくちブルゴーニュである可能性が高い。もう、そういうワインと割り切ってやってみよう。
 
まずグラスに注いでみる。濃い!どろっどろに黒っぽい赤ワイン色だ。見かけだけだと、これピノ・ノワールだと思う人あまりいないんじゃないの? 香りはほんわりと甘い果実のにおいに、少しけものっぽい香り、森の香りなどが混じる。そんなにすごいわけではない。
 
口に運ぶと、ふんわりと甘い果実味が。同価格帯の平格ブルゴーニュ赤にありがちな甘くて酸っぱくて、加えてこのワインには柔らかさがある。ただし、タンニンはかなりきつい。まあ若飲みだし、一級だし、これは予想されたことではある。森の香りが鼻腔に広がるのはメルキュレに似ているけれど、こちらのほうがコート・ドール風というかメルキュレの極端な森っぽさの手前にある。酸味と甘みの余韻はかなり長く、ほろ酔いでいい気分が持続する感じは好感が持てる。どろどろした見た目でも、酸が生き生きしているおかげでこのワインは救われている。同価格帯の、ちょっと良い平格ブルゴーニュ赤と良い勝負をしている。一級だと思って飲むなら、タンニンとかが立体性を……とか思い込みたくなるけど、たぶん考えすぎの部類。普通においしく飲むライン、ただ普通においしく飲むラインがこれぐらいの価格帯なのはやっぱり高すぎるとは思う。
 
※二日目になると、柔らかさがはげ落ちてしまった。酸が生き生き……という感覚も落ちてきて硬いor堅い赤ワインになってしまった。しかし初日にこれを全部飲んじゃうのは結構勇気が要る。振り返ってみると難しいワインだった。