北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1597】Joseph Faiveley Blagny 1er Cru "la Piece Sous le Bois" 2014

 
Blagny 1er Cru La Piece Sous Le Bois Faivele 2014
 
 このワインは、コート・ド・ニュイのなかでもマイナーなエリア、ブラニーのもの。ブラニーは、白ワインの場合は隣のムルソーに名前が変わったはずで、赤ワインだけがブラニーという名前で出てくるとかなんとか。一体どういうワインなんでしょうか。作り手は、フェヴレ。
 
 若いワインなので、ちょっとデキャンタしてからの試飲。
 
 まず見た目。まだ青紫色っぽさの残る、とても若いピノ・ノワールの色。透明感があり、よく輝いている。香りは、チョコレートと木材。腐った切り株よりも香木系っぽいが、それにしてもオーガニックなというか、バイオな雰囲気が漂っている。そうだ、沼の匂いというか。
 
 口をつけてみると、タンニンのきつさに驚いた。ワインが軽くて酸味がとても爽やかなところに、かなりしっかりとしたタンニンが伴っていて、突出している。果実味は、アセロラや桑の実を思わせつつも、新鮮なイチゴを思わせるところもあり、なかなか。ただ、タンニンがやっぱり強いなー。寝かして熟成させなかったのがいけないのだろうけど。
 
 しかし、数時間もたつとココアパウダーを磨り潰したような&梅のキューンとした香りが、深くて濃くて驚きがあった。酸味が増すのでなく、甘味が増すような方向に変わっていき、穏やかな風味に切り替わってきた。雨の日を思わせるような、憂いすら帯びてきて実に楽しい。
 
 既知のワインでいえば、何が近いんだろう……。シャサーニュ・モンラッシェの赤ワインが近いかな?コート・ド・ボーヌ(ブルゴーニュ中核地域南部)の既知のワインのどれもあまり連想されない。ボトルで言うと、敢えて言えばこのときのモンテリに似ているけれども、あれに比べれば桐箱のような香りも土の香りも乏しくて、かわりに梅っぽさ、トーンの高い香り成分が強いと感じる。ブラニーという、なんともマイナーな一級畑ながら、これは印象に残る感じがした。半分残して、明日も楽しんでみよう。
 
 ※二日目は、いちごミルクのような香りが強い状態で切り出した。わずかに貧相になった感はあるけれども、バランスは二日目のほうが良かったかも。
 
 ※なんと、冷蔵庫の底から、密封状態で5日間放置されたこのワインがグラス二杯ぶん発掘されたので手で温めて飲んでみた。森の苔ような深い香りと、ジャムのような甘い香りが強まった。口に入れると、そういった風味がもうもうとこみ上げてきて素晴らしい。非常に酸っぱくて閉口してしまう瞬間もあるが、ギューっと甘くてジャムみたいに感じることもあり、苦みが主に感じられることもある。じゃじゃ馬のようなワインだ。端正とは言えないけれども興味をそそるワインだった。