北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1772】Cono Sur Cabernet Sauvignon Reserva Especial 2017

 
コノ・スル カベルネソーヴィニヨン リゼルヴァ エスペシアル
 
 デイリーな選択肢として、1000円台のワインを捨てるわけにはいかない。で、コノ・スルは昔ほどのインパクトはないかもだけど鉄板ではあるので、久しぶりに王道・カベルネソーヴィニオンでも飲んでみようと思った。チリの赤ワインらしい、素直でスカラー量の大きな風味だといいなぁと思いつつ。
 
 まず色。真っ黒も真っ黒、カシスリキュールのごとき赤黒さ。不透明もいいところ。で、マジックのような匂いがガンと突き上げてくる。今回は、やけにマジックっぽいぞ。
 
 口をつけてみると、おおらかでミルキーな、甘みをいくらか伴った赤ワインの味。タンニンがふさふさとしていて口のなかに収縮感があるけれども、いじわるな程度とは感じられなかった。こうした、ともすれば「液体というより食べ物のような」しっかりとした味の土台に、隠れるように果実由来の酸っぱさが見え隠れする。「酸が少ない」のはワインを普段から飲み慣れていない人には長所かもだけど、飲み慣れ勢からすれば、新世界の赤ワインにありがちなつくり、という印象にはなるかもしれない。でも、これは新世界の直球カベルネなんだから、これはこれでらしいつくりで、いいんじゃないかな、と思った。
 
 ※二日目になると、一転、強烈な果実味が前に出た、まるで南仏産の赤ワインのような雰囲気へ。じゃあ悪いかというと、これはこれで悪くない。夫婦で二日かけて飲むならこれは良いデイリーワイン。うまかった。