北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2479】Emmanuel Dampt Freres Chablis Vielles Vignes 2019

 
[2019] シャブリ ヴィエイユ ヴィーニュ エマニュエル ダンプブルゴーニュ
 
夏場は安い白ワインが好ましいのだけど、私は割とえり好みがあって、ソーヴィニヨン・ブラン系のワインは月1以下にしたいし、シャルドネでもふっくらし過ぎた新世界風のやつはあまり好まない。で、できれば酸味がしっかりしたものが欲しい。じゃあ、安物シャブリなんていいんじゃないかと物色していたら、ヴェリタスさんがシャブリの5本セットを販売していた。これは少しずつ飲んで楽しむにはうってつけじゃないか。で、宅急便が届いて待つのが待ちきれず、このボトルは到着4日目に抜栓している。(あまり高くないワインでも、これは一般に褒められない態度で、せめて10日ほどは置いてあげたほうがいいとされている)
 
ではまず、白ワイン用のグラスへ。見た目はレモン色をしていていかにもシャブリらしい。香りは初手では石灰岩系の香りとレモンめいた花畑風フレーバー、それから米ぬかを強く感じる。しばらくたってメロンのような風味を伴ったけど、でも酸味のしっかりした香りだ。最近飲んだ白ワインでは、サルディニア産のヴェルメンティーノにある程度似ている。
 
で、口に含むとすっぱーい! レモネードに健康酢ドリンクを足したような激しい酸味が舌の真ん中を滑り降りていく。よだれが出ちゃう酸っぱさですよこれは。口当たりはすべすべしていてもっと上位のウイリアム・フェーヴルのシャブリに似ていて、ただ酸の後味はこちらのほうが荒っぽい。あと地球温暖化のせいか、シャブリの割にはメロン風味がこいつには伴っている(これは必ずしも欠点ではないと思うけど)。価格を考えれば善戦しているし、シャブリらしさはある。ワイン道楽的には、この品をさきに挙げたサルディニア産の安酸っぱヴェルメンティーノと鑑別できるか、がちょっと心配。でもコスパワインとしてみるなら、これはすぐれた選択肢だと思う。