北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2488】Cusumano "Disueri" Nero d'Avola 2020

 
クズマーノ ディズエリ 現行
 
このワインは、シチリアコスパに優れたワインをたくさん作っているクズマーノの赤ワイン。ネロ・ダヴォラで作られたこの品はとりわけ値段に対する品質が高く、あてにしてきた。今回は初ヴィンテージである2020年産、例年どおりの美味さを発揮してくれるかが気になるところ。
 
何はともあれグラスへ。見た目はごく普通の赤ワイン色、特別に色調が偏っているわけではない。ただ、このボトル、なんとなく透明度が低い気はする。香りは梅系お線香が主体のキュンキュンしたやつで、ネロ・ダヴォラとして矛盾しない。そこに杉系のニュアンス、なんならミントっぽい方向性があってこんなワインだったっけ? と思ったりする。
 
口に運んでみると、梅が来る前に鉄っぽい味わいがどっと押し寄せてきてびびった。こんなに雄々しいワインだったっけ。その後、例の梅っぽいキュンキュンした酸っぱさと果実味、ほどほどのタンニンと尾を引く苦みが来た。なんかとっても男性的でインパクトがある。口に運んだあとは、鼻腔に香りの粒子が残るのか、香りにまで鉄っぽさが伴うようになった。森の切り株みも出てきたぞ。
 
ものすごく豪華なワインかといったら、そこまででないけど、中堅ワインにあって欲しいものはだいたいあって、それでいて価格に無理はなく、雄々しいけれども人懐こさを失うほどでもない。だとすれば、2020もアリの部類ってことだと思うし、ジリジリと値上がりしているのもやむなしか。続きを楽しみに二日目へ。
 
※二日目。全方位に優れたワインではなくなった。でも、血っぽさ、鉄っぽさは今日も健在。濃いネロ・ダヴォラだなー。これは2020というヴィンテージのせいだろうか。そんなに値段も高くないので、これからも定点観測的に飲んでいきます。