北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1725】Domaine Robert Chevillon Nuit-Saint-Georges Less Cailles 2009

 
ロベール・シュヴィヨン ニュイ・サン・ジョルジュ・プルミエ・クリュ・レ・カイユ
 ※リンク先はヴィンテージが異なります

 本格的に暑くなってくると、高いワインがだいたい飲みたくなくなる。でも、非常に珍しいことにいいワインと対峙したくなったので、ニュイ・サンジョルジュの一級を出してみた。
 
 グラスに入れてみると、かなり赤茶色がかったワインレッド。この品種にしては暗い色をしているけれども、そこはそれ、透明感はあるし赤茶色でちょっと弱そうな印象。香りは、梅系の酸っぱさと濃いチョコレートの匂いがもうもうと立ち込めていて、いかにもブルゴーニュのちょっといい赤ワインという雰囲気。
 
 口をつけると、うわっ酸っぱい!このワイン、もしかして悪くなっていたのでは。このボトルは、ブルゴーニュ本拠地・ボーヌの酒屋の店内に2ダースほど積み上げられていたものなので、ちょっと傷んでいたか?いや、しかしチョコレートの吹き上がりかたは異様な水準で、ココアをぶっこんだのかと疑うような感じ。舌触りもだんだん落ち着いて、ほっこりした雰囲気になってきて、総じて、ニュイ・サンジョルジュの赤ワインらしい姿をとってきた。ローソクやベーコンを思わせる雰囲気もある。おお、いいぞ!そうこうするうちに、苦みが加わり、滋養のある雰囲気が醸し出されてきた。加えて、森の精気あふれる凄みまで加わって下手な特級よりも根性のある展開に。当たりです。大当たり。でも、これは2009年のヴィンテージ修正がついているので、いつもこうなるとはちょっと思えない。
 
 ※翌日も森の精気は健在、でもって、チョコレートやベーコンといったこの地域らしい雰囲気も満点、ぜんぜん元気だった。2009年のヴィンテージにふさわしい逸品だった。