北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1866】Mastroberardino Fiano di Avellino 2017

 
マストロベラルディーノ フィアーノ 2017
  
 最近、イタリア南部のカンパーニャ州の土着白ワイン群があんまりお買い得にみえないというか、微妙に価格が値上がりしていると思って敬遠していたんだけど、こいつはえらく値段が安くなっていて、見慣れないボトルにおさまっていた。メーカーは、カンパーニャ州では草分け的存在のマストロベラルディーノだけど、ボトルが見慣れないやつになっていて驚いた。
 
 まず、グラスに入れてみると薄くてすこーし緑色がかった、気泡の混じった白ワイン色。気泡? 私ゃ混じっていてもいいけれども、これに文句言う人もいそうな気はする。米ぬかみたいな匂いがぷんぷんしてきて、その奥から蜂蜜系の香りがしてくる(ちなみに、今回はブルゴーニュグラスを使ったので、それによる影響もあるやもしれない)。でもって、さらにヒヤシンス系の強い花の匂い、それと自分の鼻を疑うんだけど、スペイン産のガルナッチャあたりにありそうな線香系の香りと紙一重のようなパンチが来る。これってなんだろう?
 
 口に入れると、酸味がしっかりしていて、さっきのヒヤシンス系・線香系の香りが鼻腔~口腔をかけぬけていく。とても気持ち良い。あと、飲んだら急に腹が減ってきた。カンパーニャ州の、この品種にしては酸味のゴワつきというか、石灰岩-炭酸系のおしがきつくなくて、相対的に、いくらか上品なつくりになっている。気泡の影響でぷちぷちするかなと思ったけれども、それほどではない。カンパーニャ州の土着白ワインらしさを失うことなく、品の良さみたいなものが伴っていて良い感じだった。
 
 ※翌日も様子はあまり変わらなかった。飲みやすくて爽快感もある。