北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1873】Saint Cosme Little James’ Basket Press Red (N.V.)

 
【サン コム】 リトル ジェームズ バスケット プレス レッド
 
 このワインは、ローヌでお買い得かつ立派なワインをつくっている(と思う)サンコムがつくっているハウスワイン。ヴィンテージも無く、飽きやすくはあっても内実のしっかりした赤ワインだったと思う。さて、どんなものか。
 
 まず見た目。赤茶色の濃い液体で、すんごく不透明。ローヌの赤ワインとしてまったく矛盾しない。香りを確かめると、意外なほどベーコン、燻製くさい。土っぽさや香料っぽさもあるけれども、肉系の香りが混じっていて、さてはこのワイン、エルミタージュ系のフレーバーなのかなとか思ったりする。これ、ジゴンダスやシャトーヌフパプよりエルミタージュを思わせるところがあるんじゃないか? ところが、ウェブサイトを調べるとグルナッシュ100%とある。はてさて、こういう代物だったっけ?
 
 口をつけると、甘味がたっぷり。たとえば安ボルドーなシャトー・ラネッサンなどに比べると露骨に甘味がある。でもって甘味に香料玉のような雰囲気が宿っていてキャンディめいた雰囲気もある。飲み心地は意外に穏やかで、タンニンも目立たない。苦みも少な目なんじゃないか? ローヌのワインだけど、あまり人をひるませるところがない。いや、あのベーコンっぽい香りは人を選ぶかもしれない。それでも概ね飲みやすい赤ワインではある。