北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2558】Telmo Rodriguez ”Pegaso Granito” 2018

 
テルモ・ロドリゲス ペガソ グラニート 2018
 
このワインは、最近おいしいと感じてリピートしているテルモ・ロドリゲスのガルナッチャ(グルナッシュ)種のワイン、ペガソ・ゼータ の上位と類推される品。なにしろゼータが異様にうまいので、とにかくその少し上のラインを覗いてみなければと思い今回の対峙と相成った。
 
立派なコルクを抜いて抜栓。見た目はごく普通のグルナッシュ、なんだかあんこみたいな色合いの不透明さのあるワインだ。香りは、意外にも初手は梅ジャムみたいなキュートあまあま路線の香りがする。あとは、バナナを抜いたボジョレーヌーボーか。抜栓した瞬間には漬物系のにおいがした気がするけど、今はぜんぜんそんな感じじゃないぞ。
 
口に運んでみると、苦みのしっかりした口当たりの良い第一印象。果実味は……じわじわっと後からこみあげてきて後に長く引くような感じだ、タンニンは比較的おだやかで、自分の記憶に照会してまず連想されたのがローヌのザコルが作っている赤ワインのなかでも穏やかなタイプ、好みのタイプのやつだ。グルナッシュ・ガルナッチャ系統にありがちなハムやベーコンの香りはあまり感じられない。そうした点も含め、エレガント系の作風と想像される。しばらく経つと、なんだか飲み吟醸みたいな美味さ・スルスルさも伴ってきて気持ち良いグルナッシュになってきた。実践的なワインでもある。うちにあるべきワインはこういうワインじゃないだろうかと思った。
 
※翌日は、マッシュルームのにおいが立ち込めるスタート。そこに少しハムやベーコンも混じる。口に運べば昨日よりもジャムっぽい果実味に、森の切り株みたいな有機物的芳香、それとトーンの高い揮発系のいい香りが鼻を突き抜けていく。これは……! わかりますか? わかりますよね? 再購入決定です。私はこのワインに可能性をみることにしました。